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2017

​3月のご挨拶

上春の候、皆様方におかれましては、ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。

平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

三月は春の息吹を実感する月で、弥生三月ともいいます。

陰暦での弥生は現在の四月ごろですが、この春たけなわの時期は、萌えいずる草木がいよいよ生(お)い茂り盛んになることで「弥(いや)おい」といい、それが「やよい」になったといわれております。

また、三月といえば、ぼんぼりに明かりを灯すひな祭りです。

ひな人形には、生まれた女児にふりかかる災厄の身代わりとなり、健やかに育つのを見守ってもらうという両親の願いも込められ、男児の端午の節供とともに女児のひな祭は盛大な年中行事となりました。ひな人形は今でもさまざまな材料でつくる願いを込めたつるし雛など、独自の変り雛が作られています。

そして、中国で邪気を祓い長寿の霊木とされる桃は日本でも尊重され、実も多く多産の象徴とされ、桃の神秘な力に女児の成長を託すと信仰にもなりました。また、宮中行事となった曲水の宴は中世に途絶してしまいますが、戦後の昭和三十年代以降、九州・太宰府天満宮、京都・上賀茂神社、岩手県・毛越寺など各地の社寺が再興させ、雅(みやび)な風情をいまに伝えています。

 

 そして、三月に忘れられないのは春分の日の春のお彼岸です。

春分の日を中日にして前後三日間をお彼岸として先祖の霊を敬う仏事は、神道の思想を取り入れた日本独自のもので、他の仏教国にはありません。太陽が真西に沈むこの日に極楽浄土への道が開けるという信仰は、江戸時代に高まり、根強く伝承されてきたそうです。「桃の節句」「ひな祭り」「お彼岸」、諸説色々とありますが、皆々様におかれましては「ひな祭り」にちなみ「無病息災」「健康長寿」を心より願っております。

株式会社 伊藤燃料

代表取締役   伊藤文博

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