
社長のつぶやき
七夕と陰陽五行説
株式会社 伊藤燃料
代表取締役 伊藤文博

盛夏の候、皆々様におかれましてはますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
今月のつぶやきは、陰陽五行説から「七夕」にまつわるお話です。
諸説いろいろありますが、「七夕」は、日本の神事と中国の行事、そして織姫と彦星の伝説とが合わさって始まった行事です。
七夕のうたにもある「五色のたんざく」の五色は、五行説からきているそうです。
古来中国では、万物は木(もく)、火(か)、土(ど)、金(こん)、水(すい)という5つの元素から構成されていると考えられてきました。
「陰陽五行説」と言いますが、
万物すなわち宇宙と自然の働きはすべて太極の働きであると捉え、太極が動く時に陰と陽の働きに分かれ、
陰陽が動く時に五行を形成するというものです。
11世紀の儒教家であった周敦頤(しゅう とんい)は、陰と陽が次のようにつくりだされると説明しています。
「偉大なる根本原理は動きを通して陽を生み出す。その活動が極限に達すると、それは静寂になる。
静寂を通して、偉大なる根本原理は陰を生み出す。静寂が極限に達すると、再び活動が始まる。
このように、動きと静寂は交互に現れ、互いにその源となり、陰と陽の違いを明らかにし、二つの相を作り出す。
陽が形を変え、陰と合体することにより、木、火、土、金、水の五つの要素が生まれる。
この五つの物質の力(気)が調和をとって発されると、四つの季節が流れていく」
この五行に対応する色が、木=緑、火=赤、土=黄、金=白、水=黒となります。
七夕では、黒がなくなり紫が置かれ、5色の糸や絹を経て、現在の多様な形式になりました。
風水や気学で言えば、これらを知り活用することで気の流れをよくしたり、バランスを整えたりするわけです。
さらに現在においては、元来の趣旨すらほとんど気に留めることもない遊び心満載の七夕となっていますが、
七夕に限らずどのような風習も先人たちのさまざまな思想から生まれてきています。
「七夕」を数秘術で見てみると、1が現れます。
1は、人間であれば指導者としての力量を発揮する数字です。
目標実現に向けて、仲間や組織を牽引し、障害を乗り越えながら成功へ導く手腕を持っているのです。
『かつてない困難からは、かつてない革新が生まれ、かつてない革新からは、かつてない飛躍が生まれるのです。』
この言葉は、松下幸之助さんの言葉です。
意味は、「人は経験したことのないことを経験すると、その先には必ず大きな前進がある。
自分の許容範囲を超えた事態が起きると、誰もが真剣に考え始め、持てる能力を最大限に活用して動き始める」です。
実は、そんな時こそ自分自身を一気に成長させるチャンスだと思います。
諸説いろいろとありますが、夢や希望を達成していくために迎える困難は、様々だと思います。
皆々様におかれましては、この困難を克服され「大願成就」「家運隆盛」であられますことを心より願っています。
今月のつぶやきでございました。